思想学の現在と未来田中浩 来たるべき社会の基礎となる社会科学的方法論の課題を、第一線で活躍する十二名が「思想学」の観点から論じる。自由思想、啓蒙思想から神学、経済学まで多彩な視座より先哲の歩みを分析し、思想研究の未来を探る充実の書。[執筆者]田中浩、柴田寿子、半澤孝麿、小野紀明、和田守、田中秀夫、加藤節、浜林正夫、飯島昇藏、泉谷周三郎、柴田平三郎、大木英夫 目次 はじめに──シリーズ「現代世界──その思想と歴史」刊行にあたって 思想史研究の意義と方法 (田中浩) 古典をめぐる思想史学の冒険 (柴田寿子) 自由意志論思想史上のカント (半澤孝麿) 「精神史としての政治思想史」という方法をめぐって (小野紀明) グローカルな視点からの思想史研究 (和田守) 啓蒙と改革――一八世紀研究の視座 (田中秀夫) コギト・リヴァイアサン・弁神論──十七世紀思想史序説 (加藤節) トマス・ホッブズの教会論 (浜林正夫) レオ・シュトラウスと政治哲学の歴史 (飯島昇藏) 社会と対峙する倫理学──私の思想史研究 (泉谷周三郎) 私の思想史体験――いまにして思い知ること (柴田平三郎) 八月十五日の黙想――神学思想史と政治思想史の接点 (大木英夫) |