丸山眞男と廣松渉: 思想史における「事的世界観」の展開

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御茶の水書房, Dec 20, 2011 - Language Arts & Disciplines - 818 pages
丸山眞男の政治思想史と廣松渉の哲学は「現代の人間世界における人間性の運命とは」を「問う」たのであった。今、だからこそ惰性となった現実主義を「醒めた目」で捉える必要がある。つまり、丸山と廣松の両者のように「“鉄のように堅い殻”」の歴史内部で退動する「弁証法的緊張」を把握しなくてはならない。二人が生涯を賭けた思想史と哲学の探求は、人間の歴史的現実に対する私たち自身の課題なのである。

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